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J1第1節(2月24日)開幕戦、札幌は福岡とスコアレスドロー

24・02・26
 2月24日、アウエーのベスト電器スタジアムでアビスパ福岡と明治安田J1リーグ第1節を戦った北海道コンサドーレ札幌は、チャンスもあったが0−0のスコアレスドロー。23年ぶりの開幕戦勝利とはならなかった。

 当日の天候は晴れで気温は11.7度、待ちに待った開幕戦に9,445人が集まった。

 札幌のフォーメーションはミシャサッカー定番の3−4−2−1。先発は、GK菅野孝憲、DFの3枚に馬場晴也、岡村大八、中村桐耶。ボランチに今季からキャプテンを任された荒野拓馬と宮澤裕樹。左のワイドにMF菅大輝、右に横浜FCから新加入のMF近藤友喜。2シャドーにMF駒井善成、スパチョーク。ワントップにはMF小林祐希が入った。控えには、GK中野小次郎、DF西野奨太、MF青木亮太、長谷川達也、浅野雄也、田中克幸、FW鈴木武蔵。

 対するホームの福岡は、GK永石拓海、DFに田代雅也、奈良竜樹、井上聖也。中盤に小田逸稀、重見柾斗、前寛之、前嶋洋太。前線は1トップに得点源のウェリントン、左右に突破力のある岩崎悠人、紺野和也を置いた。先発メンバーにDF奈良、MF前、岩崎と3人の元札幌戦士が並ぶ。控えは、GK村上昌謙、DF亀川諒史、湯澤聖人、MF北島祐二、金森健志、松岡大起、FW城後寿。

 試合は14時4分、福岡ボールでキックオフ。一度ボールを下げると一気に前線のウェリントン目掛けてロングボール。札幌守備陣は落ち着いて対応する。ここから序盤は札幌がボールを動かし、攻撃の糸口を探る展開。福岡も中盤の攻防から主導権をつかみにかかる。

 15分過ぎからは一進一退だったが、24分に福岡が決定機。中央の紺野から左を駆け上がった岩崎にパス。ペナルティーエリアのライン上付近からの岩崎の左足シュートは右に外れた。

 すると30分過ぎから福岡の波状攻撃。31分、岩崎がペナルティーエリア外からのシュートを札幌DFがブロック。連続して前線に上がっていた前島がシュートも菅が体に当てる。右サイドにこぼれたボールを福岡がつなぎ紺野が左足でファーサイドに絶妙なクロス。これを小田がヘディングで合わせるも枠外。札幌は胸を撫でおろす。

 攻め返したい札幌は34分に右コーナーキック獲得。小林が左足で蹴り込むも、競り合いの中で札幌にファールがあり福岡ボール。チャンスとはならなかった。

 前半アディショナルタイムに入り福岡が攻撃を仕掛けると、50分に札幌DF岡村にイエローカード。両者無得点で折り返す。

 後半スタートは交代無し。先手を取りたい札幌は後半5分に宮澤に代えて、期待のFW鈴木投入。1トップに鈴木を置き、小林、駒井の位置をひとつずつ下げ中盤を整えた。さらに札幌は15分にDF中村→MF青木、MF近藤→MF浅野の2枚替えで勝負をかける。

 福岡は17分にMF小田OUT、DF湯澤IN。札幌はミシャ監督の交代カードで攻撃のスイッチが入る。ボール保持率も60%を超え相手陣内に押し込んでいく。

 札幌は22分に左サイドからの展開されたボールを右ペナルティーエリア内で浅野が納め、右足シュートに持ち込むもバーの上。流れを変えたい福岡は、後半23分にMF紺野OUT、MF金森IN。

 試合終盤に向け、アウエーの札幌が前がかりになり、ホームの福岡が自慢の守備で防ぎながら一発を狙う展開が続く。後半32分、札幌鈴木にイエローカード。

 後半40分、福岡はウェリントンに代えFW城後、重見から松岡の2枚替え。同じタイミングで札幌は小林からMF長谷川、駒井に代えMF田中克を投入。両チームの思惑が交錯する。

 後半、札幌が優位に進めるもスコアは動かず、試合はそのまま0−0でタイムアップ。札幌はアウエーの開幕戦で貴重な勝ち点1を獲得した。

 次戦、明治安田J1リーグ第2節、北海道コンサドーレ札幌対サガン鳥栖戦は、3月2日午後2時から佐賀県鳥栖市の駅前不動産スタジアムで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督のコメント
 「長い休みからいよいよ開幕して第1戦を迎えたわけですが、これだけインテンシティーの高い戦いになるとは予想していませんでした。両チームともによく走り、球際を激しく戦い、攻守の切り替えの早いゲームとなりました。とはいえ、我々は今日のゲームを良い状況で迎えられたわけではありません。なぜなら札幌はキャンプ中に多くの選手がケガで離脱して、このゲームに至るまでに十分な準備ができない選手たちがいたからです。例えば、駒井(善成)選手や青木(亮太)選手です。そういう状況の中で私がこのゲームをどう戦うかを考えるとき、全体のバランスを考えながらゲームを進めるということでした。

 前半はおそらくハードな戦いになるだろうと予想していましたし、そういう戦いの中で相手が疲れたところで、より攻撃的な選手を投入して得点を奪いにいって、最終的に我々が試合をモノにするという狙いをもとに交代カードを切っていきました。そうした選手たちが入ってからの攻撃ではコンビネーションを見せ、チャンスを作ることができていたと思います。ただ、決定機というところまではなかなかいきませんでした。チャンスは作れていたと思いますし、その中の1つでもゴールすることができていれば我々が勝利できたゲームだったと思います。ただ、0−0という結果は、いまの我々の状況から考えれば妥当な結果だと思いますし、アウエーの地で勝点1を手にできたことをよしとしなければいけないと考えています」


■アビスパ福岡の長谷部茂利監督のコメント(一部抜粋)
 「結果的に勝点1は取れたのですが、ホームですし、開幕戦ですし、勝点3を取りたかった。とはいえ、自分たちも昨年まで積み上げてきた戦い方の良いところをかなり出すことができました。それはゼロ失点に抑えることができたところ、守備の連動性のところは、最初のゲームとしては比較的良かったんじゃないかなと思います。ただ、チャンスの数や大きさで言うと、「得点取れたね」、「そこで取らないと」と思ってしまう状況ではあったので、そこが課題だなと。あとは新加入の選手たちがそれぞれ長所を発揮するというところでトライしてくれた。既存の選手と一丸となって戦う意志やつながりは見えたので、今後につなげていきたいなと思っています」
編集部