北海道コンサドーレ札幌ピックアップ情報

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「池淳の岡目八目」コンサドーレの秘策を探る 25

17・09・05
Jayが磐田と因縁の戦い

 さあ、ここからが北海道コンサドーレ札幌の戦いだ。9月9日、お互いに十分休養をとったジュビロ磐田と札幌ドームで午後1時から対戦する。磐田の名波浩監督とコンサドーレの野々村芳和社長は、スカパーなどの対談で遠慮のないやり取りをする間柄だ。今季はJ1リーグで2−2(4月30日ヤマハ)、ルヴァン杯(3月15日ヤマハ)は2−0札幌という戦績が残っている。
 札幌に7月から加入したFWジェイは2015年当時J2の磐田で日本デビュー32試合に出て20得点で、この年のJ2得点王。磐田の昇格に多大の貢献をした。ジェイには磐田時代の「ペットボトル事件」の思い出があるが、札幌で名波監督と、どんな顔でシェイクハンドをするかも当日の見どころだ。
 磐田は現在6位、中村俊輔がキーマンになっているが、名古屋グランパスエイトから移籍のFW川又堅碁が点取り屋として、これまでに10得点、好調のアダイウトンが6得点。さらにMF川辺駿、DF大井健太郎がそれぞれ4得点と、得点能力が上がっている。

 【札幌の秘策】残り10試合。それこそスカパーの解説者が当初予想で大半が「降格圏内」に、札幌を入れていた。しかし、このところは「受けからの展開」が出来てきた独特の戦術が見直されている。「堅守速攻」は、もう古いと言い切ることはできないが、それなりにできる戦法を札幌は見出している。「受けて立つ」の自在の戦いぶりだ。特に8月26日のベガルタ仙台戦は、後半の8分にFWヘイスのヘディングシュートが決まった。この時から「聖地・厚別」の風向きが変わった。前半はトスで勝っても本来とは逆の風上から、ホームサポーター側に攻めた。0−0で折り返した時、今度は辛い風上に向かって攻める覚悟をした。ところがセンターポールの旗が、真逆に吹き出した。スタッフは「読んでいた」と。
 ホームが強いというコンサドのゲームは、磐田戦も含め5試合。アウエー5のうちサンフレッチェ広島、清水エスパルスにはホームで勝っているだけに「希望」がある。そんな望みを持って磐田を迎え、今後の試合も楽しみたい。
池田淳