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J1第9節(4月30日)、リード守れず磐田とドロー。アウエー勝利はならず

17・05・02
 北海道コンサドーレ札幌は4月30日にアウエーのヤマハスタジアムでジュビロ磐田と対戦。前半のうちに2点を奪い、試合を優位に進めた札幌。しかし後半、ホーム磐田の反撃にあうと、一気に同点に追いつかれてしまいドロー決着。敵地で初の勝ち点をあげたが、2点のリードを守り切れず悔やまれる結果となった。

 試合は開始早々に札幌が動かす。前半3分、左サイド深くからMF宮澤がカットインからのシュートを放ち、そのこぼれ球を拾ったDF福森が得意の左足で正確なクロスをゴール前へ送る。中央で待ち構えていたDF横山が右足のアウトサイド気味のボレーで合わせ、幸先良く先制。決めた本人も一瞬驚いた表情を見せる“意外性”のゴールだった。

 勢いに乗った札幌は理想的な形から追加点を奪う。前半16分、FW都倉のパスを右サイドで受けたMF早坂が、縦へ行くと見せかけたシザースフェイントで磐田DFをかわし、左足でセンタリング。これにゴール前に勢いよく走り込んできた都倉がドンピシャのヘッドで豪快にネットを揺らし、2点リード。相手守備の枚数はそろっていたが精度の高いピンポイントクロスと、エースの決定力があれば2人だけでも点が取れることを証明した。

 余裕の生まれた札幌は無理に攻めることはせず、磐田にボールを持たせる。それでも要所ではしっかりと体を寄せて磐田に自由に攻めさせない。奪っては時折鋭いカウンターから磐田陣内へ侵入し、ゴールをうかがいつつ、巧みに時間を使い前半が終了。

 後半に入っても両者の関係は変わらず、攻めるしかない磐田に対して札幌はしっかりとブロックを作って守るそつない対応をみせていた。ベンチのプラン通りに試合が進んでいるかに思えたが、ミスから痛恨の失点を喫することとなる。

 後半15分、札幌が自陣内でボールをカットされ磐田が一気にショートカウンター。ドリブルで持ち上がった磐田MF川辺からペナルティエリア内で待っていたFW川又にボールが渡る。GKクもシュートコースを消しながら飛び出してきたが、川又はうまくタイミングをずらしクの横を冷静に射抜くシュートで1点差につめよられる。

 この1点で息を吹き返した磐田がさらに攻勢を強める。すると5分後の後半20分に札幌はゴール正面の嫌な位置でフリーキックを与えてしまう。蹴るのは、磐田名波監督が現役時代に付けていた7番を引き継いだ磐田MF上田。名波監督の利き足と同じ左足でボールを叩くと、ジャンプした札幌の壁の上から鋭く曲がり、奇麗な弾道でゴールマウスの角に吸い込まれた。

 その後、決勝点を狙う両チームが攻め合い一進一退の攻防を見せたが2−2のまま試合終了のホイッスル。札幌は前半で2点差としたことで、慢心が出てしまったか得意の逃げ切りとはならず、勝ち点2を失った結果となった。

 札幌の次の試合は5月3日に、味の素スタジアムでFC東京とルヴァンカップグループステージ(第4節)を戦う。
編集部