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「SDGs」を推進するSSS札幌が交流大会を開催

19・05・20
 5月の心地よい日差しの中、各カテゴリーで公式戦が始まっている北海道。その本格的なシーズン開幕前に合わせ「SDGs杯 SSSチャレンジカップU−12」が、4月中旬と5月上旬の2回に分けて開催された。

 会場は、石狩市にあるSSS札幌サッカースクールのホーム施設「フットフットスリーエスタージオ」。今回からは、2015年の国連サミットにおいて全会一致で採択された17の国際目標「SDGs(SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS=持続可能な開発目標)」の普及・啓発活動も目的に実施された。

 その趣旨に賛同し、協賛を行ったのは、株式会社ナンシンデザイン、foot−fut−24.com(株式会社スポトレンド)。また、北海道、札幌市、石狩市、札幌青年会議所なども後援団体に入り、開催を支援した。

 交流大会は、4月20日、21日開催と、4月30日、5月1日開催に分かれ、全道各地からそれぞれ20チームの計40チームが参加。4日間で計120試合が組まれ、天候に恵まれる中、観覧者を含めると延べ2,500人が集まった。その中、参加チーム同士がキックターゲットの合計得点を競うイベントも行われ、試合だけではない楽しみも特徴的。

 「SDGs」活動の一環としては、フィリピン・マニラの子どもたちが、サッカー用具に恵まれず、石の転がるグラウンドでサッカーが出来ないという現状を聞き、「日本のみんなのシューズを届けよう!」という支援活動を企画。各参加チームから協力の輪が広がり、約200足が集まった。子どもたちもこの活動を通じて視野が世界に広がり、目が輝いているように見えた。

 寄贈されたサッカー用具は、札幌青年会議所(JC)の石黒理事長を中心に、今夏を目途に現地に届けられる予定となっている。石黒理事長は「今年の4月に私がJCの活動も兼ねてフィリピンのマニラに視察に行った際、グラウンドが整備されていないこともあり、現地の子どもたちが大好きなサッカーを出来ないと言うのを目の当たりにし、SSSさんに協力を依頼しました。今回の交流大会では、皆さんのご支援、ご協力が多く寄せられ、大変感謝しております」。

 続けて「私が現地に直接届ける予定だったのですが、予想以上にサッカー用具が集まり、郵送も併せて対応させていただこうと思っております。現地でも喜ばれると思いますし、うれしい悲鳴ですね」と、石黒理事長は笑顔で語っていた。

 主催したSSSでは、今後も様々な活動から、地域社会貢献活動につなげていきたいとのこと。SDGsの普及・啓発など、全国のクラブチームに先駆けての取り組みに当紙も注目していきたい。


 上写真/SDGs活動について、世界の事例などを基に、子どもたちに説明する札幌市環境局の佐竹推進係長。後方のバナーには「一人ひとりできることから始めよう」とあり、環境などについて考えるきっかけとなった


 上写真/閉会式であいさつをする札幌青年会議所の石黒理事長。4日間で約200足のシューズが寄贈されるなど、意義深い交流大会となった

編集部