上写真／大型書店「コーチャンフォー　新川通り店」のレジ近くの目立つ位置に平積みされ一角を占める「１００万円も借りられなかったＮＰＯが、街クラブ日本一の施設を造った奇跡の物語」。これだけでも注目の高さがうかがえる


　昨年１１月から大手インターネットモールＡｍａｚｏｎで販売を開始した書籍「１００万円も借りられなかったＮＰＯが、街クラブ日本一の施設を造った奇跡の物語」（出版元：北のサッカーアンビシャス、税込１，０８０円／冊）が、好評につき昨年末から大型書店「コーチャンフォー　新川通り店」でも取り扱いが開始された。

　９月３０日の出版化から、１か月足らずで１，０００部を売り上げ、１１月上旬に大手インターネットモールＡｍａｚｏｎで全国販売を開始。カテゴリー別の売れ筋ランキングで、発売当初一時的ではあるが全国４位を記録（順位は１時間ごとに変動）するなど、全国のサッカー関係者からも注目を集めている。
　
　そして今回、全国書店取り扱い第１号店となる「コーチャンフォー　新川通り店」で販売が開始。さっそく同系列の他店舗からも問い合わせや注文が入るなど売れ行きも順調とのこと。

　コーチャンフォー新川通り店マネージャーの林隆治さんは「子どもの頃から身近にあったＳＳＳに、こんな物語があったとは知りませんでした。道民としても、いちサッカーファンとしても応援したいと思っています」と全国初となる書店での取り扱いを決めた思いを語ってくれた。

　上写真／陳列された書籍の前で本書を手に取るコーチャンフォー新川通り店マネージャーの林隆治さん。現在は、店頭に陳列しているのは新川通り店のみだが、コーチャンフォーグループの他店舗でも取り寄せは可能とのこと


　先月号から、本の中身を少しずつではあるが紹介している。２回目は第一の巻「私、ｔｏｔｏ当たりました」から一部を抜粋したい。

【以下書籍より一部抜粋】

第一の巻「私、ｔｏｔｏ当たりました」

　ＳＳＳドリームプロジェクトだけではなく、どんな事業においても真っ先に気になるのは正直“お金“の話だろう。最初の質問も「ここまでの施設を造るにあたり肝心の資金の調達方法は？」。単刀直入にそこから入った。

　答えたのはＳＳＳドリームプロジェクトの企画立案から全事業の実行責任者である柴田吉徳氏（４４歳。以下敬称略）。にこやかな様子ではあったが、眼光鋭い柴田がこちらをしっかりと見据えた後、出てきた第一声が「私、ｔｏｔｏ 当たりました（ニヤリ）」である。

　ちなみにスポーツくじ（ｔｏｔｏ・ＢＩＧ）の１等当選金は、キャリーオーバーなしで３億円、キャリーオーバーありなら６億円となっている。確かに６億円があれば、土地の購入、人工芝グラウンド、ＬＥＤナイター照明、クラブハウス、フットサルコート、屋内施設・・・単純な計算では何とか成りそうな気もする。

　しかし、柴田が笑顔で話してくれた答えは、個人的には興味のある（お金の）話だったが、正直うさん臭い―。その疑った雰囲気を見てとられたか、「もちろん、裏話はありますよ」と、身を乗り出しひそひそ声で柴田は続ける。さらにあやしい・・・。

　ここで、読者を惑わせないためにも柴田の紹介が必要だろう。柴田は１９７９年に設立されたＳＳＳ草創期の卒業生で、大学在籍中からボランティアでＳＳＳの運営にかかわり、その後、事務局長（１２年）、特別顧問（３年）を経て、現在は名誉会長を務める（現場ではスポーツディレクターを担う）。経歴や人物像などは後に紹介とするが、ＳＳＳの他に株式会社スポトレンドの代表取締役も務め、スポーツにかかわる発明などで国内・国際特許の取得もしている北海道サッカー界でも異色の存在だ。

　さて話を戻そう。

「それで、本当にｔｏｔｏ は当たったんですか？」
問いただすように聞くと、柴田は

「ええ、当たりましたよ」

　と、余裕の笑み。ここまでくると、少し信用してしまうオーラがある。なにせ、ＮＰＯ法人の運営規模から見てもこの施設の充実ぶりは、やはり信じがたいものがあり、それを目の当たりにすると何か秘密があるような気がしてならない。それがｔｏｔｏ・ＢＩＧの６億円なら合点がいく。ただし、このプロジェクトが“ＢＩＧ“な運頼みだったら、これ以上掘り下げる気は毛頭ないが・・・。

　いきなりの企画倒れなのか―と数秒間思案していると、こちらの様子を見ていた柴田が不意に・・・「〜〜〜」。


　この続きにご興味のある方は、ぜひ本書でお楽しみください。店頭でのご購入は今回ご紹介したコーチャンフォー新川通り店（他店舗はお問い合わせください）か、Ａｍａｚｏｎでも送料無料で販売しております（Ａｍａｚｏｎサイト内で、「本　ＳＳＳ」、もしくは「１００万円も」で検索するとトップページに表示されます）。

　あなたも奇跡と呼ばれたプロジェクトの証人となる！？